エネカン通信175号(03/24)

皆様、 原子炉の現状に対する私見。です。 エネカン通信127号で、再臨界(原子炉が勝手に動き出して大量の熱と放射線を作り始めること)、にはならないだろう。と書きましたので、安心した、とのメールを多数貰いました。 現況を見ての私見では、これには誤りなさそうです。 しかし、事態は予断を許さない状況が続いています。 使用済み燃料棒のプールへの注水が、かなり進んでいるので、先ずは、これらの燃料プールの燃料棒がメルトダウン、して爆発、というシナリオは無くなりつつある、と思います。 今度は、1-3号機(これらは地震の時に運転中)の中の使用中燃料棒、の発熱による、圧力容器(すなわち原子炉本体)の温度が一時的(23日4時頃?)400℃近くに上がったことなどが一番心配です。400℃というのはナマジな温度ではありません。私は鉄鋼とか金属の事はかなり分かるのですが、ステンレスでも空気中で400℃に加熱すれば、青黒く酸化します。強度も下がり始める温度です。500℃位までは何とか持つでしょうが・・・。600℃位で暗い赤色に見え始めます。つまり赤熱の始まりですね。 水は300℃で約90気圧になります。これが1号機の設計限界だそうなのに、400℃になっていた、なんて身が凍るような事態です。それで爆発しなかったのですから、計器の故障?今24日午後には230℃位まで下がっているそうですが、心配で、心配で・・・。 しかし、こんどは格納容器(原子炉の外側を覆っている最後のトリデ、の圧力が4気圧になった。という知らせです。(許容設計圧力は5.28気圧、らしいですが、1号機の建屋は今回始めに水素爆発していますから、格納容器の健全性が設計通りで無い可能性も、実験屋としては心配です。 炉の温度が下がった、のは冷却水(海水?)の注入を強化したため、原子炉内の燃料棒(かなり熱くなって水面から出ていたか?)に水が懸かり水素が出た?と、これは私の推測。その水素が、格納容器に出て溜まってきたと、解釈できます。 一番心配なのは、原子炉の破裂、それに続く格納容器の破裂、です。これらの爆発は、水素が溜まってその圧力で、炭酸水のボトルを100℃の熱湯につけたら爆発(おそらく)するのと同じ原理。 こうなったら、燃料棒そのものと、炉内に溜まっている放射性物質が、周囲に飛散するでしょう。 エネカン通信172号に書いた、最悪のシナリオです。東京まで直接飛んでくることは無いでしょう。せいぜい数百メートルの範囲にデブリが届くくらいでしょうが。その時の放射線量はタイテイでは無いと思います。一番困るのは、放射線がきつすぎて、他の原子炉(2~6号機)に誰も近づけなく(近づかなく)なる事です。そうなると、他の原子炉も,次ぎ次ぎに破損。と、全く、最悪の最悪事態が想像できます。 東京に直接、飛んでこなくても、その影響は,現在、210ベクレル(この単位の意味は後で説明致します)で慌てている状態が懐かしくなる程のレベルになる事もあると想像します。でも、その時にも東京で想像される最悪事態が、ホントに怖い(つまりガンになったり、寿命が縮む、影響が出るか)が確実に言える程の放射能レベルには、ならないでしょう。原発から30kmくらいの範囲では、どうか?これも、専門家でないので分かりませんが、専門家にも分からない、だろう、事は先ず確かです。歯切れ、悪い、のは仕方がないです。津波の大きさも予測出来なかったのが人間です。 ニュースを見ると、1号機の格納容器の圧力を抜くために、ベント(部屋の換気ですね)を考え中、とのことです。ベントをすれば、格納容器内に溜まってる放射性物質(ヨウ素やセシウム)も出てきます。これは空気中に放出です。この操作は既に2,3号機の格納容器に対して実行されています。今、問題となっている、放射能は、おそらく、これらのベントの結果が大きく影響している、とこれは私の想像です。ということは、しかし、1号機の格納容器をベントしても、高々現在の東京の程度(~これをタカダカと言わねばならないんですね~)と見れば、私は早急にベントして下さい、と言いたい。ベントの弁(バルブ)が無事開くことを、神様お願いです。電気が来てないなら、放射能がいくらあっても、突撃してバルブを手動で開いて下さい!! 英雄いでよ! 肉弾3勇士、バンザイ!  1号機の出力は2,3号機の約60%だそうですから、溜まっている放射線の量も、したがって、ベントによって放出する量も、目立って少ない、と期待しましょう。 「考え中」なんて言ってる間に爆発して「このこと、夢になれ~~~(竹齋のことば)!」と叫びたくはないです。 私見では、事態はスリーマイル(アメリカ)の規模を超えています。チェルノブイリより今はかなり小さい事故と言えるでしょうが、格納容器の爆発となると、それに匹敵しそうです。しかも、今回は1~6号機の炉内とプールにある燃料が格段に多い。さらに、3号機には、毒性も高く、ウランとは出る放射線も異なる、プルトニウムを使った、いわゆるモックス(MOX)燃料が一部使われています。これも、心配ですが、何故かテレビなどでは、話されません。 一番苛立つのは、スリーマイル事故は3月28日に起こって、安全宣言を知事が出したのが、4月6日。 チェルノブイリでも4月26日に起こって、放射線の放出が一応止まったのが、5月6日。でした。 福島では、もう14日になっています。神さま~~~!です。 チェルノブイリは広島原爆の400倍、太平洋のアメリカの一連の核爆発実験では、そのまた100倍とか1000倍(ウィキの知識)の放射性物質がまき散らされた、らしいです。中学の頃新聞には毎日、東京の雨に放射線が何万カウント、とか出てました。水爆の爆発が見える程の近くで操業中のマグロ漁船、第五福竜丸の船員、久保山愛吉さんが被爆で亡くなりましたが、他の船員は生き延びて、その後も元気だったようです。最年長で、外見にこだわらず、洗髪などしなかったのが裏目とか?最悪の事態でも、対処の仕方で被害は極端にかわります。官房長官様、お願いしますマジです。 最悪の場合の想像など、書かない方が身のため?かも知れませんが、あまりにも、テレビにでる先生方の歯切れがわるくて、知りたいことを一向に話さないで、良い方にばかり話を導きたがる。それで、いても立ってもいられず、いろんな情報を頑張って勉強して、せめて私見と、調べた結果をエネカン諸兄姉に伝えたくなりました。こんなに勉強したのは生まれて初めてです。小学校以来、いつもチャランポランに勉強して、人生をしのいで来たツケを神様はお見逃し無いですね~。 一言、東京にお住まいの方は、パニックになる必要はない、ですが、ある程度、腹をくくって、最悪でも直ぐ死ぬワケじゃない。と思っては、如何でしょうか?良寛さんの智慧に従う範囲です。勿論私のような老人(と自分で思ってはいませんが)は、1000ベクレルだろうが10、000ベクレルだろうが、野菜を食べても、ゼッタイ(これは断言です)大丈夫というか、後何年生きるつもり?と言うことです。今朝テレビで見た、みのもんた、に腹が立ったのは、出荷制限の野菜は私なら、食べない、とテレビでホザイタ事です。彼は今何才かしりませんが、まだこの世にしがみつきたいのでしょかね?高齢者は初期も中期も末期も皆どんどん食べなさい、と言うべきでした。リューマチが治るかも知れませんよ、ラジウム温泉より効果(放射線量)は少ないでしょうが。 原子力賛成派と思わないでくださいね。172号以降に書いた通り、原子炉を作った責任は、我々皆の「欲」にある、という信念から書いています。反対“派”でもありません。倹約もしないで、原子炉反対、というのは無責任だと思うだけです。エネルギー使用量が減れば、それだけ原発も火力発電所も、反対しなくても、減ります。 ベクレル、の説明にようやく、到着です。Bq と書いてベクレルなんてテレビで見せても分かる人はいないです。ウィキで調べても、壊変毎分、とかサッパリです。 これは、昔人間には懐かしい、放射能のカウント数、の現代版の用語なんですね。ガイガー・カウンターであれ、もっと感度の高いカウンタ-(計測器のこと)であれ、放射線が一発くると、ビー、と鳴ります。 ビーと1回鳴るのが、放射性原子が一個崩壊(原子が放射線を出して他の原子に変わる事を、崩壊と呼びます)に対応していれば、カウンターが、1分間に鳴った数イコール、ベクレル、です。簡単ですね~。1キログラムの野菜でも、肉でも、饅頭でもを、カウンターの前に置いて、1分間、鳴る回数を数えていれば、数え間違いしなければ、それがベクレル値です。ガイガーカウンターなどは、間違い易い安物の計器らしくて、放射線が来ても気づかず?鳴らない事もあるらしくて、カウント数より実際のベクレルは大きい事もあるらしいです。浄水場の水をガイガーカウンターで計ってもカウント数が発表より小さいでしょうね。 要するに、今ニュースで言われるベクレルは、決まった量(1キログラム)の野菜の中から、1秒間に,何個の放射線が飛び出してくるか、なんですね。210ベクレルとは、210個の放射線が出たと言うことなんです。1グラムの野菜なら、この千分の1ベクレルです。 これが(210個毎分)が多いのか少ないのかです。コレが問題ですね。ウィキで調べたら、人体(ボデイーです)には、放射性カリウム(K60 )と言う元素が結構あって、これが常時6000ベクレルの放射線を出している、らしい。世界中の人が全員そうですから、東電の社長が事故の現場から、或いは日本から逃げても、常時コレを浴びている。逃げられませんよ~。 では何故、官房長官が真面目くさった顔で、幼児は食べないように、とおっしゃるのか?と言えば、同じベクレル、でもヨウ素131からのベクレルは,ヨウ素が甲状腺という臓器に溜まりやすい性質があるために,特に幼児では、害が起こりやすい?らしいからでしょう。私見では、しかし、210なんて、てんで、問題にならないと思っています。官房長官殿はもし、都内の水道水が1000ベクレルになったら、どうなさるおつもり、でしょうか?200位で止まっているのは、ラッキー以外の何ものでもないです。いっそ、10、000位は何ともない、と言っておかないと、私見では、300と言われる大人も怖がりなさいというレベルにその内になるでしょう(一時的に、雨や風の状況によっては)。その時に慌てふためき、都民がパニックになる事の方が、ベクレルより、ず~と怖いですよ。長官さん!!! 幸いというか、神様の思し召し、というか、ヨウ素131は8日経つと、放射能が半分、16日経つと4分の1,32日経つと8分の1、というように、倍々日数が経てば半分の半分の・・・。と減ります。 ですから、待てば海路に日より、なんですが、セシウム137というこれも原子炉で沢山出来る放射性元素は、半分になる時間が30年ほどなので、先ず当面は、減らないでその辺にある。と思わねばなりません。これは、人体の何処に行くの?と調べても、骨に行く、体にまんべんなく、とか、情報を調べ尽くしていませんが、私の今の感覚なら、10,000ベクレルくらいまでは、気にしないでしょう。 根拠はゼロです、あいつは死んでもエーと思って貰って結構です。キュリー夫人が世界で始めて精練して純粋な状態で取り出した、ラジウムは1グラム当たり、364億ベクレル有るそうです。キュリー夫人は放射線の怖さを知らずに、自分の手でこれを扱っていたのですね~。これが10,000ベクレルの野菜を食べたい屁理屈ですが・・・。 シーベルトについても書きたいですが、面倒になったので止めます、それも書けと言われれば書きます。 昨日、大前研一の講義?ネットで見ました。怖い、恐ろしい、東電はバカだ、どうだ俺は偉いだろう。なんて、話をしている時ではないですよ。どうするんや、自分ならこうする、何ベクレルなら浴びても自分は慌てない、とかはっきり、いってチョー。です。 ******************* 今年の総会、講演会、懇親会は2011年7月02日(土曜日)午後 同じ、京都大学時計台記念館です。いまからご予定をよろしく!! ***************************** 京都エネカン 新宮秀夫 ハイツあすは603-8051 京都市北区上賀茂榊田町54