2エントロピー(変化)とは何か(03/18)

 早速、地震のマグニチュードMと言われているもの、は何でしょうか?という話からでした。 テレビで女性アナウンサーが、関東大震災(1923年大正12年9月1日)はMが7.9で今回の地震は8.8(あとで9.0に上がったけれど)でした、これを地震のエネルギーにすると23.4倍になります。 と叫んでいたので、ウィキペデイアで調べたら、震度の指標はリヒタースケールと呼ばれて、エネルギーが1000倍になるとMが2段階大きくなる、と書かれていました。   分かり難いですね~、そこで必死に計算して見ると、エネルギーが31.627倍になる毎にMが1大きくなる、と分かりました(31.6x31.6≒1000です)。見覚えのある数字ですね。つまり√10=3.1627・・・(ヒトマルはミイロニ)と中学校で覚えた10の平方根の10倍です。  これ、なんでも量の数字そのものではなくて、その数字のケタ(桁)が効く。という原理に沿った現象の一つが地震なんだ。と分かりますね。持ってるお金の額と嬉しさ(経済学の用語では、効用)もこれと同じ原理。1円持ってれば、1の後に付く0の数がゼロ、だから嬉しさもゼロ。1,000,000円(百万円)持ってたら、1の後に来る0の数が6個だから嬉しさは6.とか考えればこれも地震のマグニチュードと同じ原理だと気づくでしょう。  その他、情報量の頼りになる程度、星の光量と明るく感じる度合いとしての星に等級(一等星は六等星の100倍の光量~)、麻薬の習慣性の原因・・・とか枚挙にいとまが無い。ようするに、ケタで効く、のが自然の仕組みらしい。  そうそう、それらに加えて、音程も振動数が2倍になって、1オクターヴ、つまり一桁音程が上がる。という意味で、ケタが効く現象なんです。だから、2オクターヴ音程が上がる為には振動数が4倍になってるんですョ!3オクターヴなら8倍でゴザイマス(2x2x2=8)。光も波ですから振動数が2倍で1オクターヴ色程?が上がる、というのが、今回エネカン発の信号でした。  人間の目には赤紫(振動数が小さい)から紫赤(振動数が大きい)まで、人間の目には1オクターヴの色程しか目に見えないようになっている。だから、絵画芸術は音楽で言えば1オクターヴで勝負!なんですね~。色程、なんて言葉が無いのは、そのためでしょうね。そこで出たのが、音楽にならって、振動数によって色を下のドから上のドまで12に分けて色分けして、それを色程、と呼ぶ、というのがエネカンの発想でした。音と色との対応、は前にファイルで送りましたが、改めて音符付きで別添しました。  何故、ケタが効く原理がそんなに、一般的なのか?これは簡単に、ある量をxとすれば、xが1増えたときの、その増えた1の有り難さはxが大きくなると(1/x)、つまりx分の一で減って行く、という、どんな数にも当てはまる、数学的原理があるからです。つまり、1が全体xに占める割合がxが大きくなると減る。とう誰にも分かる事なんですね。(難しく言うと、(1/x)をxで積分すると、logx 、になると言う事でして、これ、log、はxという数字のケタを示す記号なんです。ケタの元になる基本の単位が、地震では、31.6、お金なら10?、星なら2.51、音楽、色彩では2、とか異なりますが、ケタであるという原理には変わり無い!と理解して下さい。  さて、そこで、熱エネルギーについても、同じ原理が当てはまる、というのが、エントロピーの事なんです。熱エネルギーが一定量の物質にどれだけ含まれるか、の目安が温度、ですね、鍋に熱を加えると温度が上がるのは当たり前です。鍋の持ってる熱量全部に対する、その時に加える熱量の効果、を上に書いたケタで効く原理に当てはめれば、鍋の全熱量をQとすれば、その時に1の熱を更に加えた時の効果はケタの原理に従うなら(1/Q)になるはずですね。これをQで積分すれば、たちまち、logQ 、という事になり、Qのケタでその鍋の持つエントロピーが計算される事になります。  実際にはQが、なんぼあるか?は計測が難しいので、Qと比例している温度Tを使ってエンロピーを表示する事にしているのが、熱力学のいう学問なんです。(1/Q)でなく、(1/T)をTで無くQで積分する事になっているんですね。  学生も先生も教科書も混乱してエントロピーが何か全くワケが分からなくなっている、どこかの国の大会社の幹部達、のような状態になっている理由は、察するに、Tが低温になると、Qと比例しなくなる。だから、(1/T)をTで無くQで積分すると変な関数になって大困り、です。そこに屁理屈をつける物理の先生が出てくるから、いよいよ混乱の極みになっているんです。  実際にはエントロピーの概念は大いに実用されていますが、みーんな、そんなに難しい低温の事などと、関係ない温度TがQと比例している範囲で計算していますから、問題な~い!わけです。低温とか物理とか関係なく、誰にも分かるように、ここの所を解説したのが先に、エネカン通信に添付した「エントロピーとは何か」という解説ですが、少しややこしいので、ここではこれ以上触れません。  おわりに、エントロピーは、物事が平均化に向かうと大きくなる。という原理について、ケタが効くという事と関連させて少し書かせてください。温度Tで話せばいいのですが、ここではお金の量(1人の所持金)を例にとってケタと嬉しさ(効用)で例示します。  先ず1円持ってる人を基準にして、嬉しさ(これをUとします、熱のエントロピーはSで記すのが習慣ですから、お金のエントロピーをUで示すのもオモシロイでしょうか?)を0とします。先に書いた通り、log1 = 0 、なんです。では、1,000,000 円持ってる人は、0が6個ですから(6ケタと見る)、6嬉しい(U=6)です。  そこで、1円持ってる人9人が寄ってたかって、百万円の金持ちを説得して、皆(10人)が均等に分ける交渉を取り付けたとします。結果は、10万円持ってる人が10人ですね。何、10万90銭?そんなコマイこと言ってる場合ではないです!100,000円はゼロが5個ですから、均等分けの後では、U は5x10=50、分ける前は1人のUだけで6だった。だから、分ける事で、Uは50-6=44だけ増えたことになります。Uは嬉しさ、ですから、9人は嬉しさが0から5まで増えて、ケタケタ笑いでしょうね、1人だけが、嬉しさが6から5に減ってシクシク泣きでしょうか?でも、ケタケタ笑いの声がシクシク泣きの声をはるかに上回ってますね。  ここがU、それと同じくSつまりエントロピーの威力の根幹です。百万円というお金の集中は、嬉しさを、たったの1 減らすだけで、44の嬉しさを創り出したんです。お金が集中する事は威力ですね~。 熱エネルギーもおんなじです!温度の高いエネルギーが、質が高い、と言われるのは、Tが高いとそれに比例して熱エネルギーが纏まって存在しているからです。温度が下がる、ということは、お金を分けたと同じ原理で、温度の低い物へと熱が流れて、平均化に向かったからです。お金の場合の嬉しさUと同じく、エントロピーSが増えることは、嬉しさ、の代わりに、エネルギーの利用(電気を起こしたり、車を動かしたりすること)が出来る程度の指標になるんです。    少し注意して、お金のUの増減を考えて下さい。分配前と後で、お金の全量は変わっていませんね。お金の量が変わらないのに、嬉しさが44も出現している!コレがエントロピー、すなわち変化、という事なんですね~。つまりお金の量でなくて、質の変化がUを生んでいるんです。エネルギーも全く同じ事、エネルギーは何と言っても、全量は不変なんです。不変のエネルギー量なのに、それを「利用」出来る理由こそ、エントロピーの増大量に見合った、エネルギー利用が出来る、という事になっているんです。自然は不思議だけれども、当たり前の事でもありますね。  1人1円でなくて0円の人に配るとどうなるか?なんていう事が気になる方々にも、納得して貰えるように、解説、は書いたつもりです。しかしここでは、ソンなコマイことは忘れてもOK,何でも「ケタで効く、ケタでしか効かない」だから“鍋”当たりの熱量の“桁”がエントロピーと呼ばれて来たけれども、お金ならU、情報なら確率Pとか、別々の現象と思わないためには、全部をエントロピーSと引っ括って、頭にいれて置けばよろしい?  それでなくても容量の小さい私の頭にはこの方が都合良いというか、それしか、できまへん、というのが結論でございますデス。  おわり、でないけど、おわります。   ******************* 今年の総会、講演会、懇親会は2011年7月02日(土曜日)午後 同じ、京都大学時計台記念館です。いまからご予定をよろしく!! ***************************** 京都エネカン 新宮秀夫 ハイツあすは603-8051 京都市北区上賀茂榊田町54